■ Hello School 古典 文法 助動詞 練習問題(1)■
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[範囲…き けり つ ぬ たり り]
 
1.次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

 老来たりて、はじめて道を行ぜんと待つことなかれ。古き墳、多くはこれ
少年の人なり。はからざに病を受けて、たちまちにこの世を去らんと
する時にこそ、はじめて過ぎ@ぬるかたの誤れ事は知らなれ。誤り
と言ふは、他の事にあらず、aすみやかにすべき事をゆるくし、ゆるくすべき
事を急ぎて、過ぎABことのくやしきなり。その時悔ゆとも、かひあらん
や。
 人はただ、b無常の身に迫りぬる事を心にひしとかけて、つかのまも
忘るまじきなり。さらば、などか、この世の濁りも薄く、仏道を勤む心も
まめやかならざらん。
 「昔ありける聖は、人来たりて自他の要事を言ふ時、答へていはく、
「今、火急の事ありて、すでに朝夕に迫れC」とて、耳をふたぎて念仏
して、つひに往生をとげDけり」と、禅林の十因に侍り。心戒と言ひける
聖は、あまりにこの世のかりそめなる事を思ひて、静かについゐける
ことだになく、常はうづくまりてのみぞありEける
(徒然草・四九段)
(1)下線部@〜Eの助動詞の意味と活用形を答えなさい。

(2)下線部ア〜エの「る」で、完了の意味を持つ助動詞を選びなさい。

(3)下線部aの「すみやかにすべき事」とは具体的に何か。次の〜から
 選び、記号で答えなさい。
 ア.無常の身に迫りぬる事
 イ.仏道を勤むる事
 ウ.往生をとげける事
 エ.この世のかりそめなる事

(4)下線部bの「無常」の対語を答えなさい。また、本文の中で、同じ意味で
 用いられている言葉を書き抜きなさい。
 

解答
2.次の各組のA〜Cの下線部のうち、完了の助動詞はどれか、記号で
 答えなさい。また、その活用形を答えなさい。

(1)
A.人の草仮名書きたる草子など、とりいで御覧ず。(枕草子・一八四段)

B.宮は宇治と寺のあひだに、六度まで御落馬ありけり。(平家物語・橋合戦)

C.親王おほともごもらであかし給うけり。(伊勢物語・八三段)

(2)
A.まことのことわりを得たりと言ふべし。(徒然草・九三段)

B.かく思ひかけぬ罪に当たり侍るも(源氏物語・須磨)

C.人来たりて自他の要事を言ふ時(徒然草・四九段)
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