■ Hello School 古典 文法 助動詞 練習問題(6)■
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[範囲…る らる す さす]
 
1.次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

 ひととせ、※1入道殿の大井川に逍遥せさせ給ひしに、作文の船
・管弦の船・和歌の船と分かた給ひて、その道にたへたる人々
を乗せさせ給ひしに、この大納言殿の参り給へを、入道殿、
「かの※2大納言、いづれの船にか乗らべき」とのたまはすれば、
「和歌の船に乗り侍らむ」とのたまひて、詠み給へぞかし、

  をぐら山あらしの風の寒ければもみじのにしき着ぬ人ぞなき

申しうけ給へるかひありてあそばしたりな。御みづからものたまふ
なるは、「(1)作文のにぞ乗るべかりける。さてかばかりの詩を作り
たらましかば、名のあがらむこともまさりなまし。口をしかりけりわざ
かな。さても殿の、『いづれにとか思ふ』とのたまはせしになむ、われ
ながら心おごりせられし」とのたまふなる。一事のすぐるるだに
あるに、かくいづれの道もぬけ出で給ひけむは、いにしへも侍らぬ
ことなり。

 ※1入道殿…藤原道長  ※2大納言…藤原公任
(大鏡・頼忠伝)
(1)下線部A〜Eの意味と活用形を答えなさい。

(2)ア〜ウの「る」で意味の異なるものはどれか、記号で答えなさい。

(3)作者が藤原公任について評価している部分がある。その部分の
 最初と終わりの三字を抜き出しなさい。ただし、句読点は含まない。

(4)下線部(1)で、藤原公任が「作文のにぞ乗るべかりける」と言った
 のはなぜか。もっとも適切なものを次の中から選び、記号で答えな
 さい。

 ア.和歌よりも漢詩の方が世の中では評価が高く、よい作品を
   作れば、より一層の名声が得られたから。
 イ.漢詩は藤原道長の方が得意なのだが、よい作品を作ること
   によって、打ち負かすことができたから。
 ウ.漢詩は藤原公任の最も得意とする分野なので、本来の実力
   を発揮できたから。
 エ.わざと不得意な和歌を作ることによって、藤原道長にみんなの
   前で恥をかかせないようにしたかったから。

解答
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