■ Hello School 古典 文法 動詞 ラ変動詞 ■
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ラ変動詞…「あり」「をり」「はべり」「いまそ(す)がり」の四語だけ。
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
あり

あり
あり 自然のことあらん時、物の具して頼朝が乗るべき馬なり。(平家物語・宇治川の先陣)
 (万が一の場合のとき、鎧・兜などをで身を固め、(馬には)鞍や鐙をつけて頼朝が乗るはずの馬である。)
 
[未然]
さるものありとは鎌倉殿までもしろしめされたるらんぞ。(平家物語・木曾の最後)
 (そのような者がいるということは、鎌倉殿までもご存知でいらっしゃることであろう。)
 
[連用]
三十人が力を持つたる大刀の剛の者あり(平家物語・能登殿最後)
 (三十人の力を持つ大刀の剛武士の者がいた。)
 
[終止]
撰集のあるべき由承り候ひしかば、(平家物語・忠度の都落)
 (勅撰集が選ばられるはずだと伺いましたので、)
 
[連体]
所望の者はいくらもあれども、存知せよ。(平家物語・宇治川の先陣)
 (いただきたいと願う者はいくらでもいるのだが、承知して(受け取れ)。)
 
[已然]
後日にはいかなる御勘当もあらばあれと存じて、(平家物語・宇治川の先陣)
 (後にどのようなお叱りがあるのならあれと思いまして、)
[命令]

をり
をり つひに京にもえをらで、摂津の国のほとりにまどひ行きて、(今昔物語・三〇−五)
 (ついに京都にもいられなくなり、摂津の国のあたりに流浪して行って、)
 
[未然]
もの聞きに宵より寒がりわななきをりける下衆をとこ、(枕草子・二五段)
 (様子を聞きに、前の夜から出かけて寒がって震えていた下男を、)
 
[連用]
黒鳥といふ鳥、岩の上にあつまりをり(土佐日記・一月二一日)
 (黒鳥という鳥が、岩の上に集まって群れをなしてとまっている。)

 
[終止]
立てれどもをれどもともにたはぶれ(万葉集・五−九〇九)
 (立っても座ってもともに遊び戯れ)
[已然]


はべり 春は冬の、秋は梅の花の歌などをよむやうははべらむ。(枕草子・九九段)
 (春に冬の歌、秋に梅の花の歌を詠むようなことをするのでしょうか。)
 
[未然]
夜ふけはべりぬ。(源氏物語・桐壺)
 (夜もふけてまいりましょう。)
 
[連用]
ここもとに、「はべり」などいふ文字をあらせばやと聞くこそ多かれ。(枕草子・二六二段)
 (このあたりに、「ございます」という言葉を使わせたいと思い聞くことが多いものです。)
 
[終止]
まことにさることやははべる(枕草子・九九段)
 (本当にそのようなことがあるのだろうか。)
 
[連体]
はかなきことだにかくこそはべれ(源氏物語・帚木)
 (ほんのちょっとのことでさえもこうでございます。)
[已然]





(す)

むかし、堀河のおほいまうちぎみと申すいまそがりけり。(伊勢物語・九七段)
 (昔、堀河の大臣と申す方がいらっしゃいました。)
[連用]
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