■ Hello School 古典 文法 格助詞 にて ■
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にて 時・場所手段・方法・材料原因・理由を示し、体言・連体形に接続する。

(1)時・場所…時や場所・年齢を示す。 [〜で 〜のときに]
 京にてうまれたれし女児、国にてにはかに失せにしかば、(土佐日記・一二月二七日)
  (京都で生まれた女の子が、任国(土佐)で急に亡くなってしまったので、)

(2)手段・方法・材料…手段や方法・材料を示す。[〜で 〜によって]
 白き虫の、孔ごとにさし出づるを毛抜きにて抜けば、(宇治拾遺物語・二−七)
  (白い虫が、穴ごとに出てくるので、それを毛抜きで抜くと、)

(3)原因・理由…原因や理由を示す。[〜ので 〜によって]
 何ばかりのあやまちにてかこの渚に命をば極めむ(源氏物語・明石)
  (何の罪によってこの渚で一生を終えるというのであろうか)

※「にて」の識別
現代語訳で「で」→格助詞の「にて」
 深き川を舟にて渡る。(更級日記)
  (深い川を舟渡る。)

現代語訳で「であって」→断定の助動詞「なり」の連用形「に」+接続助詞「て」
 月の都の人にて、父母あり。(竹取物語・かぐや姫の昇天)
  (月の都の人であって、父母もそこにいます。)
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