■ Hello School 社会科 地理(ハロ地理) No.14日本の資源・電力 ■ 
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1.日本の資源
エネルギー…産業や生活のための機械などを動かす
        力のことで、使われる資源として、石炭、
        石油、天然ガス、原子力、水力、地熱

        どがあり、エネルギー資源とよばれる。

日本はこれらのエネルギー資源の大半を輸入に頼っ
ている。

日本がエネルギー資源を本格的に使うようになったの
は明治時代以降で、1960年代までは石炭が主に使わ
ていたが、安価で大量に供給できる石油に代わるよう
になった。(エネルギー革命
 しかし、1970年代の石油ショックによって、石油依存
度への心配が高まり、原子力や天然ガスなど他のエネ
ルギーが使われるようになってきている。
日本のエネルギー自給率
白地図テスト
 
(1)石炭
 主に鉄の生産火力発電のために使われ、石油ショック以降、エネルギー
 の中心は石炭に変わったが、先進国で産出でき、安定的な供給が可能で
 あること、利用技術の向上、環境への影響を減らせられることなどから、
 石油の消費量は増加している。

..... 石炭の多くとれる国
石炭の輸入
(2)石油
 地下から掘り出した油を原油といい、原油は精製所で
 ガソリン、灯油、軽油、重油、ナフサなどに分けられて
 いく。

 日本にとって石油はエネルギーの中心であり、全体
 の約50%を占め、99%以上は輸入に頼っている。
 また、その輸入の約90%が中東となっており、それ
 らの国々の政治情勢によって供給が左右されやすく
 なっている。


..... 石油ショック
 第一次石油ショック
 1973年、アラブ諸国とイスラエルで戦争が起こり、アラブが
 イスラエルを支持する国に対して石油の輸出制限と大幅な
 値上げを行なったため、輸入に頼る国に経済的な混乱が
 起きた。

 
第二次石油ショック
 1979年、イラン革命によって、大幅な原油価格の値上げが
 起き、原油市場に混乱を生じさせた。
石油の輸入

千葉港写真:takocchiさん「写真素材 フォトライブラリー」
バイオエタノール
 石油の価格が上昇したり不安定なことから、最近では石油
 にかわるエネルギーとして注目を集めている。

 バイオエタノールはさとうきびやとうもろこしなどの植物から
 つくられ、ガソリンと混ぜて自動車の燃料に使われる。

 燃やすと二酸化炭素を排出するものの、植物が成長する
 までに二酸化炭素を吸収することから環境の負担が小さく
 てすむ。

 アメリカでは積極的にバイオエタノールの生産に力を入れ
 たが、反対に飼料となるとうもろこしなどのの穀物価格が
 上昇する問題が起きている。
石油の多くとれる国
(3)天然ガス
 主に火力発電や都市ガスに使われ、最近では自動
 車の燃料
にも使われるようになっている。

 石炭や石油よりも二酸化炭素の排出量が少ないこと
 から原子力とともに石油にかわるエネルギーとして期
 待されている。

 2005年までは最大の輸入相手国はインドネシアだっ
 たが、インドネシアの経済成長にともない、国内での
 消費が拡大し、天然ガスの輸出が減少したため、
 マレーシアが最大の輸入相手国となっている。
天然ガスの輸入
天然ガスの多くとれる国
日本のエネルギー消費の割合
(4)鉱物資源
 鉱物資源は大きく金、銀、銅、鉄鉱石、亜鉛、
 ボーキサイトなどの金属鉱物と石灰石、けい
 石などの非金属鉱物資源とに分かれる。

 日本では、セメントの原料となる石灰石は
 100%自給でき、また非金属鉱物のとれる
 割合は大きい。

 反面、金属鉱物は日本では乏しく、ほとんど
 を輸入に頼っている。
鉄鉱石の輸入
アルミニウム鉱の輸入
銅鉱の輸入
(a)金
 金はアクセサリーや通貨・投資対象にされる他、
 空気に侵食されない、電気をよく通すなどから、
 人工衛星や飛行機などの主要部品にも使われ
 ることもある。

 日本では、主要な鉱山は鹿児島県の菱刈鉱山
 のみとなったが、ここでとれる鉱山は世界でも
 トップレベルの品位であり、金も多くとれる。
金の産出量の割合
 
(b)銀
 銀は金と同様、装飾品
 や通貨などに使われる
 他、反射性、抗菌性から
 写真や食器などに使わ
 れる。

 銀は金属の中で最も電気
 抵抗が低く、電気ケーブル
 にも使われる。
銀鉱石

写真:ojagayさん
「写真素材 フォトライブラリー」
銀の産出量の割合
 
(c)鉄鉱石
 鉄鉱石からつくられる鉄は加工しやすいため、
 産業や生活の中で広く使われている。

 日本では鉄の歴史は長く、製鉄は5世紀頃から
 始められた。日本の刀剣は鉄の質としては高く、
 海外でも多く輸出された。
鉄鉱石の産出量の割合
 
(d)銅
 主に電気器具の配線や部品の回路に使われる。
銅の産出量の割合

別子銅山(廃鉱:愛媛県)
写真:NAGASYOUさん
「写真素材 フォトライブラリー」

鎌倉大仏(神奈川県)
写真:hama6117さん
「写真素材 フォトライブラリー」
 
(e)亜鉛
 溶かした亜鉛に鉄板を浸してトタン板にしたり、
 乾電池の陰極板に使われる。
 
亜鉛の産出量の割合
トタン
写真:renさん
「写真素材 フォトライブラリー」
 
(f)ボーキサイト
 ボーキサイトを精錬するとアルミニウムができるが、
 大量の電気を消費することから「電気の缶詰」とも
 よばれている。反面、リサイクルにかかるコストは
 低く、「リサイクルの優等生」ともよばれている。
 アルミニウムは1円硬貨をはじめ、アルミ缶、道路
 標識など、生活に広く使われている。
ボーキサイトの産出量の割合
2.日本の電力
戦後、産業の発展と家庭の家電製品の普及により、大量の
電力を必要とし、大きな発電用ダムが建設された。
1950年ではダムによる水力発電は約80%であったが、
中東からの安い石油による火力発電が急に伸び、1960年
代には火力発電が中心となった。
1970年代の石油シッョクによって、原子力発電を積極的に
取り入れるようになった。
また、新しいエネルギーとして、風力発電太陽光発電
地熱発電などが期待されている。

(1)水力発電
 水が落下するエネルギーを使って発電させる発電方式
 で、ダムやため池を利用することが多いため、発電所は
 山間部に多い。設備の費用がかかることなどが欠点。
発電量の変化
(2)火力発電
 石炭、石油、天然ガスなどの熱エネルギーを使って発電させる発電方式で、日本では昼間に使う電気の約半分は
 火力発電である。臨海部の工業の盛んなところに多い。他の発電に比べて設備の費用は少ない長所はあるもの
 の、石油などが輸入に頼りすぎること、二酸化炭素を排出することなどが欠点。

(3)原子力発電
 原子核反応が起きたときのエネルギーを使って発電させる発電方式で、福島県、福井県の臨海部に多い。発電の
 燃料としてウランが使われる。火力発電と異なり、二酸化炭素を排出しないものの、放射能漏れ事故への不安を
 常に抱える欠点がある。

(4)風力発電
 風力によって発電機を回転させる発電方法で、世界的にその規模は増えている。石油などの有限資源を使わない
 こと、二酸化炭素を排出しないことなどの長所はあるものの、風の強い土地に限られること、風力によって発電量
 が変化することなどの欠点がある。

黒四ダム(富山県)写真:新芽さん「写真素材 フォトライブラリー」
小渋ダム(長野県)
写真:CBQさん「写真素材 フォトライブラリー」

主な水力発電所
主な火力発電所
主な原子力発電所
風力発電量の多い国
風力発電(北九州市)写真:コージさん「写真素材 フォトライブラリー」
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