怠け者 Part.4 (4/5) 


 時は現代。
 1人のサラリーマンが出世しまくっていた。
比較的大手の会社で、社内でも異例中の異例の速さで昇進し続けていた。
 校外に一戸建ての家を持ち、自家用車もやや高級。趣味はゴルフや競馬。

 ほとんど休日も返上して、会社に行っているが、この日は自分の書斎で、
一冊のビジネス本を読み耽っていた。
 ある程度まで、読み終えると、ふと考えた。

 自分で言うのもなんだが、つくづく自分はすごいと思うよ。
これといった技能をもっていなくても、これだけ出世できるんだもんな。
 毎日毎日会社で大変だけど、きちんと仕事をこなしてるもんな。
やりたいことがあっても我慢する。これが出世の秘訣ってものかな。
仕事をして、出世してこそ、世の中の一人前ってものよ。
これだけの生活ができるなんて、俺の人生、ツキがあるんだな。
 他人と競争し、勝ち、成功することに意味がある。
自分を捨てて、常に人よりも上に立つことが人生。

 そう考えて、本棚の中央にある、金の斧を眺めた。

 これも先祖代々の宝のおかげかな?
ご利益、ご利益。

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