■ Hello School 古典 文法 副詞 練習問題 ■
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1.次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

 山で毘沙門を発見した高僧がそこで小さな堂を建て、ふもとの財産家の家に
鉢を飛ばしてはそこから物を入れて来た。しかし、鉢を入れたまま倉に押し込めて
しまったところ、倉ごと高僧のお堂に運んで来てしまった。


 いとどあさましと思ひて、さりとてあるべきならねば、この倉主、
聖のもとに寄りて、申すやう、「かかるあさましきことなむ候ふ。
この鉢常にまうで来れば物入れつつ参らするを、けふまぎらは
しく候ひつるほどに、倉にうち置きて忘れて取りも出ださで、錠
をさして候ひければ、この倉、ただゆるぎにゆるぎてここになむ
飛びてまうで落ちて候ふ。この倉返し給はり候はむ」と申す時
に、「まことにあやしきことなれど、飛びて来にければ、倉は
[ @ ]返し取らせじ。ここにかやうの物もなきにおのづから
物をも置かむによし。中ならむ物はさながら取れ」とのたまへば、
主のいふやう、「いかにしてかたちまちに運び取り返さむ。千石
積みて候ふなり」といへば、「それはいとやすきことなり。確かに
われは運びて取らせむ」とて、この鉢に一俵をいれて飛ばすれ
ば雁などの続きたるやうに、残りの俵ども続きたり。むら雀など
のやうに飛び続きたるを見るに、いとどあさましく貴ければ、主
のいふやう、「しばし、皆[ A ]つかはしそ。米二、三百石は
留めて使はせ給へ」といへば、聖「あるまじきことなり。それここ
に置きては何にかはせむ」といへば、「さらば[ B ]使はせ
給ふばかり十、二十をも奉らむ」といへば、「までもいるべき
ことのあらばこそ」とて、主の家に確かに皆落ちゐにけり。
(宇治拾遺物語・八-三)
(1)下線部ア〜クの副詞はA状態、B程度のどちらか。記号で答え
 なさい。

(2)[ @ ]〜[ B ]に入る副詞を次の中から選び、記号で答え
 なさい。
  ア.ただ  イ.え  ウ.よも  エ.な

解答
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