■ Hello School 古典 文法 助動詞 たり(断定) ■
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たり 断定の意味をもち、形容動詞タリ活用型の活用で、体言につく。
基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
たり たら たり
たり たる たれ たれ 形容動詞タリ活用型

(1)断定…[〜だ・〜である]
たり 下として上にさかふこと、豈[あに]人臣の礼たらんや(平家物語・法印問答)
 (家臣として主上にそむくことは、家臣の礼であろうか)
 
[未然]
しかるを忠盛備前守たりし時(平家物語・殿上闇討)
 (さて、忠盛が備前守であった時)
 
[連用]
かの隆海律師の魚つりの童ありけるとき(今昔物語・一五−二)
 (あの隆海律師が魚つりを仕事する子供であったとき)
 
[連用]
五日のあかつきに、せうとたる人、ほかより来て(蜻蛉日記)
 (五日の夜明け前に、兄弟である人がよそから来て)
 
[連体]
たれども臣たれども、だかひにこころざし深く隔つる思ひのなきは(十訓抄・五)
 (君主であるけれども、家臣であるけれども、お互いに志が深く隔たりを感じないものであれば)
[已然]

※「たり」の識別
・連用形+「たり」→完了の助動詞「たり」の連用形
 竹生島へ参りたりけり。(古今著聞集・一六−二五) (竹生島に参詣したということだ。)

・体言+「たり」→断定の助動詞「たり」の連用形
 清盛公、未だ安芸守たりしとき、(平家物語・鱸) (清盛公がまだ安芸守であったときに)

・形容動詞(タリ活用)の活用語尾
 舟のうへは平々たり(平家物語・水嶋合戦) (舟の上は平らである)
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