■ Hello School 古典 文法 助動詞 ず ■
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打消しの意味をもち、特殊型の活用で、活用語の未然形につく。
基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
(ず)
ざら

ざり


ざる

ざれ

ざれ
特殊型

(1)打消し…[〜ない]
「ねたき。いはざらましものを。」とくやしがるうちに、(土佐日記・二月七日)
 (「残念だ。(このような歌を)詠まなければよかったなあ。」とくやしがっているうちに、)
 
[未然]
「かへりごとせはおぼつかなかりなむ」とて、(堤中納言物語・虫めづる姫君)
 (「返事をしないと、相手は待ち遠しく思っているでしょう。」と言って、)
 
[連用]
こちごちしき人にて、かうやうのこと、さらに知らざりけり。(土佐日記・二月七日)
 (無風流な人であったので、このような(和歌を詠む)ことはよりわからなかった。)
 
[連用]
忘れがたく、くちをしきことおほかれど、えつくさ(土佐日記・二月一六日)
 (忘れたくても忘れられない、心残りなことは多いが、(その全てを)書き尽くすことができない。)
 
[終止]
京には見え鳥なれば、みな人見知ら[終止](伊勢物語・九段)
 (都の京では見られない鳥なので、みなだれも見知っていない。)
 
[連体]
金はすぐれたれども、鉄の益多きにしかざるがごとし。(徒然草・一二二段)
 (金は優れているけれど、鉄の効用の多さには及ばないのと同じようなものである。)
 
[連体]
海賊は夜あるきせなりと聞きて、(土佐日記・一月三〇日)
 (海賊は夜に行動することはしないと聞いたので、) [ざるなり→ざんなり→ざなり]
 
[連体]
伊豆の国の流人、前兵衛佐頼朝が首を見ざりつるこそ安から(平家物語・入道死去)
 (伊豆の国の流人、前兵衛佐頼朝の首を見なかったこと、これこそ残念なことだ。)
 
[已然]
魚は水に飽かず。魚にあらざれば、その心を知らず。(方丈記)
 (魚は水に飽きない。それは魚でなければ、その気持ちはわからない。)
 
[已然]
道の人、これを聞きて思ひいさめて、われを打たしめざれ(今昔物語・一二−一三)
 (道を歩いている人よ、痛がる私の声を聞いて、私を打つ人がこれ以上打たないようにしておくれ。)
[命令]
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