■ Hello School 古典 文法 助動詞 さす ■
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さす 使役尊敬の意味をもち、下二段型の活用で、四段・ナ変・ラ変動詞以外の動詞の未然形につく。
基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
さす させ させ さす さする さすれ させよ 下二段型

(1)使役…[〜せる・〜させる]
さす 後徳大寺大臣の寝殿に鳶ゐさせじとて縄をはられたりけるを、(徒然草・一〇段)
 (後徳大寺の左大臣が寝殿に鳶をとまらせまいと思い、縄をお張りになったのを、)
 
[未然]
「これはいさめる馬なり」とて、鞍を置きかへさせけり。(徒然草・一八五段)
 (「この馬は気が立っている馬だ」といって、鞍を置きかえさせた。)
 
[連用]
名を三室戸斎部[みむろといんべ]のあきたをよびてつけさす(竹取物語・かぐや姫の生い立ち)
 (名前を三室戸斎部を呼んでつけさせる。)
 
[終止]
からうじて待ちつけて喜びながら加持せさするに、(枕草子・二八段)
 (やっとのことで待ち受けて、喜びながら加持祈祷させたが、)
 
[連体]
山々に人をやりつつもとめさすれど、さらなし。(大和物語・一五二段)
 (山々に人を行かせて(鷹を)探させたのだが、一向に見つからない。)
 
[已然]
「口づきのをのこに、まづ一度せさせよ」とて、酒を出だしたれば、(徒然草・八七段)
 (「馬の口取りの男に、まずはお酒を一杯のませてやりなさい」といって、酒を出したところ、)
[命令]

(2)尊敬…[〜なさる・お〜になる・〜れる・〜られる]
さす 一芸あるものをば下部までも召しおきて、不便にさせれ給ひければ、(徒然草・二二六段)
 (一芸に優れているものを身分の低いものまでも召し抱え、面倒もみられたので、)
[連用]
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