■ Hello School 社会科 地理(ハロ地理) No.5日本の農業 ■ 
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1.日本の農業の特色
日本の農用地は国土の約13%、その半分以上が田
になっており、稲作中心である。

販売農家1戸あたりの経営耕地面積では、都府県
では約1.3ha、北海道では約18ha、全国では約1.8ha
になっており、アメリカの農家1戸あたりの100分の1
以下である。

比較的せまい農地で、多くの人手と化学肥料による
集約農業である。
 (アメリカなどでは、広大な農地で少ない人手と大型機械によ
  る
大農法が特徴。)

 日本は平野が少ないことと、中山間地域(平野部の
 外側から山間地に至る地域)は傾斜が多く、棚田
 段々畑などが作られるが、大型の農業機械を使う
 ことが困難な場所が多い。

日本の土地利用
耕地面積の推移
また、耕地面積、特に田は年々減少している。大きな理由としては、

(1)主食としての米の消費量が減ってきていること。
(2)小麦(パンやめん類)の消費量が増えてきていること。
(3)肉・魚・卵・牛乳などの割合が大きくなってきていること。

など、多種多様な消費傾向洋風化があげられる。
畑を含む農地の減少は製造業・サービス業などの都市型産業の発展とともに、農地から工場やビル、
宅地や道路に変わったことがあげられる。
経営耕地の面積別の販売農家の割合
都府県 北海道
農家の分類
1990年から、農家を自給的農家販売農家
大きく2つに分けられる。

自給的農家
 自分の家で食べる程度の量を清算する農家。

販売農家
 経営耕地面積が30a以上か、1年間の販売額
 が50万円以上の農家。

販売農家は、さらに主業農家準主業農家
副業的農家の3つに分けられる。

主業農家
 1年に60日以上農業に従事した65歳未満の
 人がいる農家のうち、農家所得の半分以上
 が農業所得の農家。

準主業農家
 1年に60日以上農業に従事した65歳未満の
 人がいる農家のうち、農業以外の所得が半分
 以上の農家。

販売農家数の変化
年齢別農業就業人口の変化
副業的農家
 1年に60日以上農業に従事した65歳未満の人がいない農家。

日本では、副業的農家の割合が高く、農業就業人口の半分以上が65歳以上であり、高齢化
進んでいる。
2.耕地の開発と改良
開拓…山林や荒れ地を切り開いて
    田や畑をつくること。
    (根釧台地、八ヶ岳・浅間山山ろく)

干拓…遠浅の海や湖、沼などを
    堤防で囲み、その内側の水
    を干し上げて陸地化し、耕地
    をつくること。
    (八郎潟、有明海、児島湾)

    ※八郎潟の干拓は最初は大規模
      農業で機械化された稲作を目的
      につくられたが、減反政策により、
      現在では半分が畑である。


客土…他の土地の質のよい土を
    運んで、その土地を改良す
    ること。(石狩平野)

    ※石狩平野はもともとは泥炭地だっ
     たが、現在では日本で有数の稲作

     地帯に発展している。
 
白地図テスト
かんがい…用水をつくって川や湖から水を田畑に人工的に引く
       こと。

湿田の乾田化…湿田の下に排水管を埋めた暗きょ排水管や、
           川に分水路をつくって田の排水をよくする
           こと。(越後平野)
用水 地域 水源
豊川用水 渥美半島 豊川
明治用水 岡崎平野 矢作川
愛知用水 知多半島 木曽川
香川用水 讃岐平野 吉野川
暗きょ排水管のしくみ
栽培技術の改良
 保温せっちゅう苗代…稲を早く育てる。(東北地方)

 ぬるめ・まわし水路…水温を上げる。(中央高地)

 ビニールハウス…温度を上げる。

 品種改良…寒さに強く、味のよい品種をつくる。
保温せっちゅう苗代
ぬるめ
3.世界の中の日本の農業
日本は一定面積の耕地
に比較的多くの人手と
化学肥料を使った集約
農業である。

特に、化学肥料は世界
でも最も多い。

ここ最近では、米の作付
の減少、追肥の抑制、
肥料をより効果的に与え
る、効果の持続する肥料
の普及により、化学肥料
の使用が減少してきてい
る。

これに対し、欧米などは
少ない人手で広い耕地
を大型の農業機械で耕
作する大農法が特徴で
ある。
100haあたりの農業従事者数
1haあたりの化学肥料使用量
日本の化学肥料使用量
日本の食料自給率
自給率
国内生産量
国内消費量
×100

日本の食べ物として知られる天ぷらそばは、すべてが日本
で生産された材料だけで作られているのではなく、むしろ、
世界の国々からの輸入によって作られることが多い。
日本の食料自給率は約40%で、政府は45%に引き上げ
ようとしているものの、横ばいの状態が続いている。

特に、パンやめん類に加工される小麦、しょうゆやみそ・
とうふの原料となる大豆はほとんど外国からの輸入に
頼っている。(大豆の自給率は約5%)

天ぷらそばの材料
また、穀物の自給率は約30%で、家畜のえさとなるとうもろこしは今ではすべてを輸入に頼っており、
日本は世界最大のとうもろこし輸入大国になっている。

アメリカなどにとって、小麦・大豆・とうもろこしは広い耕地で人手を使わずに機械によって生産する
ので、日本よりはるかに安くできるため、日本は輸入に頼ることになる。

食料自給率が90%以上のものは、米、かんしょ、みかん、鶏卵、茶だけである。
1991年に牛肉とオレンジが自由化され、
果実と肉類の輸入が増加している。

また、安い中国産の野菜の輸入も増加
傾向にある。
日本の食料自給率の変化
標準問題
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